10月19日、各メディアでも取り上げられていたMMD研究所の格安SIMに関する勉強会に何故か呼ばれたので参加してきました。こういうブログをしていることでいろいろと声をかけてもらえることもあって嬉しい限りです。
この勉強会の内容は下記のメディアでも詳しく書かれているので詳しくはそちらを参考にして下さい。
ここではメディアとしてではなく、一消費者、一ブロガーとしての感想も交えて説明していきたいと思います。
格安SIMの現状と今後の動向
今回はMMD研究所所長の吉本浩司氏をモデレーターとして、OCNモバイルOneを展開するNTTコミュニケーションズの岡本健太郎氏、BIGLOBEの二宮可奈氏、mineoを展開するケイ・オプティコムの津田和佳氏 3名の方からいろいろとお話をお伺いすることが出来ました。
最初に吉本氏から格安SIMの現状と今後の動向についてお話がなされました。
最初にMMD研究所の調査データを元に現状を説明されました。
格安SIM、話題になっているか本当に使われているのか?
まず格安SIMが話題になることが多くなったけど、本当に使われているか?ということから話が始まりました。
まずは総務省の資料から。格安SIMに限らず、すべての移動系通信の契約数の増加が紹介されました。2014年3月は約1億5700万回線だったものが1年後の2015年3月では約1億7700万回線まで増えているということでした。約13%増えているということになっています。
携帯電話の契約数は頭打ちと言われたことがありましたが、MVNO・格安SIMが活性化することで2台持ちする人も増えて契約者数は増えているものと思います。
しかし、実際に格安SIMである契約者数は2015年の段階で952万回線でありまだ1千万回線には達していないということが説明されました。
スマートフォン所有率は約64%
上記の通り、現在スマートフォンの所有率は約64%となっており、昨年よりも5%近く伸びていること、3年前と比べると15%も増えていることが解ります。
年代別に見ると10代では9割以上がスマホになっており年齢と共に減っていく傾向になっています。なお、60歳以上に関してはインターネット調査ということもあり感度の高い人が多いため実際にはもう少し少ない傾向にあるかもしれないということを言われていました。
格安SIMユーザーは昨年より2倍に
あくまでもメイン端末として使用しているという前提はあるものの格安SIMをメインに使っているユーザーは昨年よりも2倍に増えているということでした。確かに給料が上がりにくい現状から考えれば少しでも節約したいということで携帯電話代を安くしようとして格安SIMに切り替える人は今後も増えていくように思います。
またメインで使っている携帯電話サービスは上記の通りですが、auはもう少し少ないかもしれないと注釈がついています。MVNO・格安SIMが増えたといってもまだ全体の3.9%に過ぎないというのが現状です。だからまだ広がるマーケットにはなっていると思います。
20代男性と40代女性が増加傾向
どんなユーザーが増えたかと言えば20代男性と40代女性の伸び率が高いということでした。40代女性が多いというのはやはり少しでも節約したいということだろうと思います。
また最近は音声通話機能付きを契約される方が伸びてきているとのこと。
女性の伸び率は全体を通して高いですね。パイそのものは男性よりも少ないものの伸び率だけならかなり高くなっているとのことでした。
MVNO・格安SIMのシェア
格安SIMのシェア1位2位は、NTTコミュニケーションズ、IIJということは知っていましたが3位にBIGLOBEというのが驚きました。4位のフュージョンコミュニケーションズは楽天モバイルのことです。5位のケイ・オプティコムはmineoとなります。そしてDMMモバイル、日本通信(b-mobile)となっています。
格安SIM3社からの説明
続いて格安SIM3社からサービスの概要等の説明がありました。
NTTコミュニケーションズ(OCNモバイルOne)
最初にOCNモバイルOneを展開するNTTコミュニケーションズの岡本健太郎氏から説明がされました。
元々はNTTだったんですよね・・・・
OCNモバイルOneとしては低容量プランとして展開してきているが今後は中容量のプランも展開する予定とのことでした。
MNPもすぐに出来るように対応するとのことでした。
興味深いのは他のMVNOは格安SIMとスマホをセットにしたプランが多いのにあくまでもOCNモバイルOneは格安SIMのみを展開していくということでした。もっともgoo SIM SELLERが販売側を補っているだけのように思います。
BIGLOBE
BIGLOBEと言えば日本有数のISP(インターネットサービスプロバイダ)ですが格安SIMとしても業界3位の会社です。BIGLOBEからは二宮可奈氏が解りやすい説明(どちらかと言えば初心者向き)がなされました。
最初にMVNO・格安SIMは安かろう悪かろうという印象について説明がされました。二宮氏はこれを否定する形で説明をされました。ただし中には決して安くなくて悪いものもあるので一概には言えないと思います。例えば実際に僕が使っていたfreetelの以前の格安SIMはそもそも12時台はネットをするのに遅いという以前に繋がらないということもあります。
また帯域制限といって使いすぎるユーザーに対してネットで使う速度を制限してしまい遅くて使い物にならないということもあります。速度の制限時は200kbpsと言われては言われているものの中には100kbpsを切るところもあって実用に耐えられないところがあるのも事実です。
だからこそ、口コミやこのブログのように速度を計測しているところをきちんと見て選ぶことが必要になってくると言えます。
もちろん、BIGLOBEは安定した速度で非常におすすめの格安SIMになっています。
また実際にどれだけ安くなるか?という実例が紹介されました。ここまで極端に安くなるかと言えば微妙ですが恐らく4人家族で通話がそれほど多くなければ10万円以上は安くなると思います。
一部時間帯で遅くなることもあるとは言われていました。都心を中心に昼時はやはり遅くなるのでサラリーマンで使うのが通勤時・昼時・夕方ということであれば一部向いてないかもしれません。もちろん何をするか?ということになるのでメールやTwitter、LINEがメインなら問題は無く、問題が出るとすれば動画の再生等になります。
お恥ずかしながらBIGLOBEで通話パックが出ているのを知りませんでした(^_^;)
1時間分が650円で付けられるのならこれはお得ですね。月に1時間も話さないのなら絶対に格安SIMの方がお得になります。
ZenFone2 Laserの限定色は欲しい・・・・
安心パックが月300円というのは最安値です。端末とセットで購入する場合は入っておくことをおすすめします。
スマホでUSENも申し込めるのは良いかもしれない。
mineoのケイ・オプティコム
mineoを展開するケイ・オプティコムの津田和佳氏よりmineoの説明がありました。
mineoと言えばau回線を使った格安SIMとdocomo回線を使った格安SIM、両方を展開しているマルチキャリアMVNOとして面白い展開をしていると思います。
ケイ・オプティコムと言えば東日本では馴染みが薄いものの西日本ではかなり有名な企業。それは親会社が関西電力だからということもあるのですが最近は東日本でもかなりの知名度になってきています。
他の会社が月500MBのプランをやめている中、mineoは今後も続けるとのことでした。
またユーザー同士でコンテンツを作っていくマイネ王というコンテンツを紹介。早速僕も使うようにしました。
VoLTE対応のarrows M02は購入する予定です。
テーマ別座談会
最後にテーマ別の座談会が行われました。
まだまだ格安SIMの認知度はかなり低いんですよね。だからこそマーケットもまだ拡大するようには思います。
格安SIMを使っているスマホのシェアが上記の通り。ZenFoneシリーズが1位ということは知っていましたが、続いてXperiaということはキャリアからの乗り換えがメインなのかな?とも思いました。もちろん白ロムを購入して使うという方も多いと思いますが。
そして3位にiPhoneとなっていました。続いてArrowsですが実際にはHUAWEIが分散しているので4位はメーカー的にはHUAWEIになると思います。もしくはLGか。
ケイ・オプティコムの津田氏がキャリアが価格を下げてしまうとMVNOの存在価値が減ってしまうと正直に話したのは面白かったですよ。確かに価格差がなければ意味が無いですからね。
移動通信の今後
今回の勉強会を受けて、あくまでも個人的な考えですがネットでいくらでも情報が得られるようになっている現状、価格の透明性を示すことが出来ない企業は厳しくなっていくように思います。よく解らないオプションとか。もっと解りやすい料金体系にすることが今後はもっと重要だと思います。
格安SIMにおいても徐々に料金が複雑化しているように思うので解りやす料金体系をもう1度考えて欲しいと思います。
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