登山やトレッキングを楽しむ人でも格安SIMや格安スマホを気にしている方もいるでしょう。山間部や山小屋で格安SIMや格安スマホが使えるのか?というのは非常に気になるところだと思います。では実際に山小屋や山間部で格安SIMや格安スマホでも繋がるのか?ということを説明していきます。
格安SIMよりも格安スマホ・SIMフリースマホが重要
山間部や山小屋で格安SIMが使えるかどうかというよりは格安スマホ・SIMフリースマホが対応しているか?ということの方が重要です。
格安SIMというのは基本的にdocomoかauの回線を借りている訳なので通話エリアはdocomoやauと同じです。だからdocomoやauが繋がる場所なら山間部でも山小屋でも繋がります。
そもそも格安SIMというのは小さなICチップのことです。下記のものはとあるMVNOの格安SIMです
問題は格安SIMよりも格安SIMを使うスマホ本体です。というのもスマホ本体で繋がるか繋がらないかが決まるからです。
それは対応バンドと言われるもので例えばdocomoであれば、3Gなら対応バンド1・6・9・19、4Gなら1・3・19・21というバンドを使う訳です。例えばHuaweiの安いLTE対応スマホ Ascend G620Sの対応バンドでdocomoのものは3Gでは1・19だけです。4Gなら1・3・19となります。
ここで怖いのが3Gでバンド6に対応していないこと。恐らく山間部や山小屋では通じないのではないかと思います。docomo系の格安SIMを使う場合にスマホ側がバンド6に対応していないと通話エリアがかなり狭くなると考えても良いかと思います。
逆に最新のASUSのスマホ ZenFone Selfieのの対応バンドでdocomoのものは3Gでは1・6・19、4Gでは1・3・19となっています。3Gで6と19共に対応しているので山間部や山小屋でもそれなりに繋がると思います。
だから格安SIMを気にするのではなく格安SIMを入れるスマホを気にしてください。docomoのスマホにそのまま格安SIMを入れるのなら気にすることも特にはなく今まで通りの通話エリアで使うことが出来ますよ。
実際に山間部や山小屋でどこの携帯電話会社が繋がるのか参考になるサイト
でも実際に山間部や山小屋でどこの携帯電話会社のものが繋がりやすいかを知りたいのなら下記の3つのサイトが役立ちます。
山でつながる携帯電話は? 日本百名山にある山小屋・施設にうかがいました
登山をよくしていてネットでいろいろ調べ物をしていたら一度は見たことがあるであろう、ヤマケイオンライン。上記のリンク先を見てもらえば解る通りdocomoが圧勝です。だから山間部や山小屋で使えるかどうか気にするのであればdocomo系の格安SIMを使うようにして下さい。その後SoftBankはエリアを広げているのでもう少し繋がるかもしれませんがそれでもdocomoに比べれば劣るものと思います。
僕も以前は登山をしており白馬岳に登ったことがあるのですがその時はSoftBankの携帯を使っていました。山頂付近でアンテナは1本立つのですが通話もメールも全く出来ませんでした。それがあって、すぐにdocomoにMNPしたものです。SoftBankは市街地だけで使う分には良いと思うのですが登山や山間に行くということであればお薦めはできません。
docomoの公式サイトでも日本百名山で繋がるかどうか解説しているページがあります。
結構多くの山で繋がることが解ります。ただし携帯電話の電波は天候や気象状況にも左右されるので絶対ではありません。注意してください。
温泉好きなら恐らく1度は利用したことがある「日本秘湯を守る会」に加盟しているであろう温泉宿。その日本秘湯を守る会のサイトの温泉宿の個別紹介ページではどこの携帯電話で通話が出来るか書いてあるところもあります。
例えば下記のように
すべての宿ではありませんが、どこのキャリアのものが使えるか書いてある場合があり参考になります。
上記2つのサイトとキャリアの通話可能エリアの案内で調べれば凡そ予想はつくのではないかと思います。
そうは言っても格安スマホが山間部や山小屋で繋がるかどうかということを気にするよりも登山で使う場合なら素直にこの場合は命を結ぶ可能性があるツールとしてdocomoを選ぶのが一番良いかと思います。もしくはauが対応している地域にも行くのであれば、メインはdocomoの携帯を使いサブ機としてauの通話エリアと同じUQモバイルやmineoの格安スマホを持つのが良いのではないでしょうか?そうすることで通信費はかなり抑えられると思いますし、より安全です。
DSDSのスマホなら1台でOK
DSDS対応のスマホをご存知でしょうか?
DSDSとはデュアルSIMデュアルスタンバイの略で、1台のスマホで2枚のSIMカードを入れて2枚のSIMカードともに通話が出来る状態になっていることです(通話は同時には無理)。
例えばASUSのZenFone3なら1枚目にUQモバイルのSIMカードを入れ2枚目にdocomoやdocomo回線を使った格安SIMを入れておくことで、docomo回線でもau回線でも通話の待受をすることが出来ます。つまり通話もどちらかを選んで行うことが出来るというものです。
これなら1台のスマホでdocomo回線もau回線も持ち歩けるので非常に便利です。
参考
>>「ASUS ZenFone3(ZE520KL)」レビュー!SIMカードの入れ方からAPN設定・カメラ性能まで解説!
現在僕はこの1台にUQモバイルのSIMカードを入れ、もう1台に通話SIMでは最安値のロケットモバイル(docomo回線を使用)のSIMカードを入れて使っています。
これ、本当に便利ですよ。
参考
>>ロケットモバイルの「神プラン」(音声通話SIM)を申し込み!速度や使用感は?
UQモバイルとロケットモバイル両方で通話をほとんどしなければ3000円~4000円で収めることが出来ます。docomoやauのスマホを1台持つよりも安く使える訳です。
ただし、DSDSだからと言って必ずしもUQモバイルのSIMカードが使える訳では無いので注意してください。おすすめはやはりZenFone3です。
またSIMフリースマホはメーカーやCPU、モデルによって受信感度が異なります。安いSIMフリースマホや古いSIMフリースマホだと通信・通話エリアでも受信が上手く出来ないことがあるので注意してください。
実際の山奥ではどうなる?
でも本当に格安SIMは山奥でも使えるのか?と思う方もいるでしょう。
実際に山奥で試してきたので下記記事を見てもらえればある程度納得出来るかと思います。
>>富山県の黒部峡谷鉄道付近で格安SIM9プランの速度を計測してきた。欅平や祖母谷温泉でも格安SIMは使えるか?
かなり山奥での計測結果です。山頂であれば見晴らしが良いので割りと電波は拾えるのですが、山間だと山が邪魔をして電波を拾えないことがあります。だから山間でわざと計測してきました。参考になれば幸いです。
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