2016年11月26日から発売されたZenFone3 Laser。価格も3万円前後とあって人気のSIMフリースマホとなっています。発売日に購入して1ヶ月ほど使用したので使用感を含め、写真多めに紹介していきます。
また価格的にHUAWEIのP9liteと比較検討している方も多いと思いますし、ZenFone3と比較検討している方も多いと思いますので、ZenFone3とP9liteとの比較した結果も解説していきます。
なお、ZenFone3・ZenFone3 Delux(5.5インチ)・ZenFone3 Delux(5.7インチ)の比較を知りたい方は下記記事をご覧ください。
>>ZenFone 3シリーズ ZenFone 3(ZE520KL)・ZenFone 3 Deluxe(ZS550KL)・ZenFone 3 Deluxe(ZS570KL) の徹底比較
ZenFone3 Laser 開封の儀と外観とスペック
最初にZenFone3のパッケージや内容物、外観を説明していきます。
ZenFone3以降、高級感のあるパッケージでしたが、ZenFone3 LaserのパッケージはZenFone2までのシリーズを踏襲しています。
箱を開けるとZenFone3 Laserが鎮座しています。
箱の中は2段になっていて下には同梱物が入っています。同梱物は上記の写真の通り、説明書・保証書類、ACアダプター、USBケーブル、イヤホン、イヤホンの耳部分、SIMスロット用のピンとなっています。
USBはmicroUSBに
ZenFone3 Laserよりも前に発売されたモデルは、USBはType-CでしたがZenFone3 Laserはmicro-USBに戻っています。これはZenFone3 Laserに使われているCPUがSnapdragon 430となっており、USB Type-Cをサポートしていないことに起因しています。形状のみType-Cにすることも可能ですが、そこまでコストはかけたく無かったのかな?
とその前にCPUについて、CPUは簡単に言えば人間でいうところの脳みそであり全体をコントロールする指示を出す部品です。CPU次第で何が出来るのかも決まる部分が大きいです。
Snapdragon430だとZenFone3やZenFone3 Deluxで可能となったDSDS(デュアルSIM・デュアルスタンバイの略、2枚のSIMカードを入れることで2枚のSIMカードの電話の同時待受が可能になる)が無理なため、ZenFone3 Laserは電話の同時待ち受けが出来ない仕様になっていますが、別にほとんどの人は2枚のSIMカードなんて必要としないと思いますので気にしなくても良いと思います。2枚のSIMで同時待ち受けをしたい方向きのスマホではありません。
ではUSBがType-Cになったことで弊害は無いのか?というとあります。一番の弊害は充電時間が長くなること。Type-Cの良いところはデータの転送速度が速いことが1つ、もう1つが充電時間が短くて済むことです。
データの転送速度は例えばスマホとパソコンを繋いで画像データをパソコンに移す場合、速くデータをパソコンに取り込めるのが良いところ(もちろんパソコンもUSB3.0等の高速なUSBになっていないと意味がありません)。
そしてもっとも重要なことは充電時間です。
ZenFone3 Laserのバッテリー容量は3000mAhでZenFone3 Deluxと同じですが、充電を満タンにするのに必要な時間は約3時間。ZenFone3 Deluxは2時間(5.7インチ版は約1.4時間)となっており1.5倍ほどの充電時間が必要になります。
それでも3時間なので1日1回夜に充電をするという方には問題無いと言えば無いのですが頻繁に充電をするという方にはおすすめ出来ない部分もあります。
例えばポケモンGOをしているとバッテリーの消耗は早いのでモバイルバッテリーでサクッと充電したいところですが、時間がかかってしまうのが難点になるということです。
普段スマホは通勤時と昼休みにしか使わないし、ポケモンGOも普段はしないという方ならバッテリーはそれほど使わないので気にしなくても良いと思います。通勤時間が片道2時間とかになるとまた別ですけどね。
ZenFone3 Laserの外観は少しずんぐりしている
ZenFone3 Laserはシルバーとゴールドの2色のカラーバリエーションですが、ゴールドを購入しました。
ZenFone3 Laserの外観は他のZenFone3シリーズと比べるとややずんぐりしている印象があります。
上記がZenFone3 Laserで下記がZenFone3です。
ZenFone3 Laserの方が丸みがあって持ちやすいと言えば持ちやすいかな?と思いますし、こういう丸みのある形状の方が好きな方も多いので、こればかりは好みの問題ですね。
またZenFone3 Laserはメタルボディで上下にDライン(アンテナライン)が入っています。これはiPhoneも同じでメタルボディは基本的に電波をあまり通さないため電波をとらえるアンテナとなるラインが必要になるからです。
前は上記の通り。
ボタン部分は画面外にありますが、光らないので暗いところだと少々不便に思います。ただしスマホの画面で照らし出されるので1ヶ月使ってもそれほど気になることはありませんでした。
背面はこんな感じなのです。
レンズ部分がやや出っ張っているのが気になるかもしれません。専用のカバーをつければ気になりません。
本体上部にはイヤホンジャックの端子があります。イヤホンジャックは上にあった方が良い人、下にあった方が良い人といますが、僕は上派です。おそらくイヤホンジャックが下にあった方が良いという方はモバイルバッテリーで充電中もイヤホンを使いたい方なのかな?上下にイヤホンとケーブルを差し込むと確かに不便で、下だけもしくは上だけに両方の端子があった方が便利と言えば便利なのかもしれません。
本体下部にはUSB端子です。
液晶を顔に向けた状態で右側です。ボリュームボタンと電源ボタンがあります。
両方のボタンともスピン加工が施されていて滑りにくく美しいデザインとなっています。
左側にはSIMカードスロットがあります。
ZenFone3 Laserのスペック
スペックは下記の通りです。
型番 | ZenFone 3 ZE520KL | ZenFone3 Laser (ZC551KL) |
---|---|---|
OS | Android 6.01 | Android 6.01 |
CPU |
オクタコア2.0GHz |
オクタコア1.4GHz Snapdragon 430 |
RAM | 3GB | 4GB |
ROM | 32GB | 32GB |
ディスプレイ | 5.2インチ (1920×1080 FHD) |
5.5インチ (1920×1080 FHD) |
カメラ | 背面1600万画素 前面800万画素 |
背面1300万画素 前面800万画素 |
電池容量 | 2650mAh | 3000mAh |
サイズ | 約147 x 74 x 7.7mm | 149 x 76 × 7.9mm |
重量 | 約144g | 約150g |
メモリに関してはZenFone3よりも多めになっています。
ZenFone3 LaserへのSIMカードの入れ方とAPN設定
ZenFone3 LaserのSIMカードスロットは本体の横にスロットがあるのでその中に入れることになります。
上記の写真の通り、SIMカードスロットがあるので付属のピンを穴に入れて押し込むとスロットが少しでます。
少し出たらあとはスロットを指でつまむ等して引き抜きます。
こんな感じに引き抜けます。
あとはSIMカードの向きに気をつけてSIMカードを入れます。
ZenFone3 LaserのSIMカードスロットはmicroSIMカードとnanoSIMカードに対応しています。左側(SIMスロット1)がmicroSIMカード、右側(SIMスロット2)がnanoSIMカードです。もちろん2枚入れる必要性はありません。通常は1枚で十分です。2枚入れると設定で切り替えて使うことは出来ます。
- 左側:SIMスロット1=microSIMカード用
- 右側:SIMスロット2=nanoSIMカード用
SIMカードを入れたら後はそのままもう1度SIMカードスロットを本体に差し込めば準備はOKです。
APN設定
ZenFone3には始めから多くの格安SIMのAPN設定が登録されており、登録されている格安SIMならそのままAPN設定は自動で認識してくれることがほとんどです。ただし自動で認識されない、登録されていない格安SIMを使う場合は自分でAPN設定を設定したりしないといけません。
詳しく図解入りで解説していきます。なおこれはほぼZenFone3シリーズで共通の方法なので他のZenFone3でも有効です。
また便宜上図は丸で囲った数字を使っていますが、文章では丸で囲っていない数字を使っていますが、丸で囲った数字と丸で囲ってない数字が表しているものは同じ場所です。
- 上記図の赤枠あたりのところを下にスワイプします。
- 参考までに赤枠の「NTT DOCOMO」と表示されているあたりを更に下にスワイプするといろいろなすぐに行いたい設定画面が現れます。
- 参考までに2で更にスワイプして出した画面が3です。3の赤枠のところのネジマークをタップします。
- 設定画面が出るので「もっと見る」をタップします。
- モバイルネットワークをタップします。
- microSIMを入れている場合はSIM1のままでOKですが、nanoSIMを入れている場合はSIM2をタップします(おそらく事前にnanoSIMを入れた段階で画面上で「スロット2を有効化しますか?」というような文言が出るのでその時にスロット2にチェックを入れ、OKを押していればSIM2はタップ出来るようになっています)。
- アクセスポイント名をタップします。
中央及び右側の画像は最初から登録されているAPN設定です。ここに契約している格安SIMがあれば選べばOKですが無い場合は自分でAPN設定をしなければいけません。またAPN設定があっても適合していない場合もあるので注意が必要です。例えばIIJmioはdocomo回線を使ったものはAPN設定がありますが、au回線を使ったAPN設定はありません。
APN設定が無い場合、APN設定の登録方法を説明していきます。今回は標準では登録されてないけど最近人気のLINEモバイルで説明していきますが、他の格安SIMでも入力する値が異なるだけで基本操作は同じです。
- 右上の丸の中にプラスマークがあるところをタップします。
- 名前を設定します(これは好きな名称でもOK)
- APNを入力します
- ユーザー名を入力します
- パスワードを入力します
- 認証タイプを選びます
もう少し細かくみていきます。
LINEモバイルのAPN設定は下記の値になっています。
- 名前:LINEモバイル
- APN:line.me
- ユーザー名:line@line
- パスワード:line
- 認証タイプ:PAPまたはCHAP
- LINEモバイル公式サイト
参考までに登録されていない格安SIMにFREETELもあるのでAPN設定の値を掲載しておきます。
- 名前:(任意の名称を入力)例:FREETEL
- APN:freetel.link
- ユーザ名freetel@freetel.link
- パスワード:freetel
- 認証方式:CHAPまたはPAP
- APNタイプ:default
- FREETEL公式サイト
ではもう少し細かくAPN設定を説明していきます。LINEモバイルを例にしています。
- 名前は「LINEモバイル」と入力します
- ローマ字のキーボードになっていますが通常のフリップ入力画面にも出来ます。入力したらOKをタップします。
- フリップ入力画面です
- 次にAPN設定をタップしてAPNの値「line.me」を入力してOKをタップします。
- ユーザー名「line@line」を入力してOKをタップします。
- パスワード「line」を入力してOKをタップします。
- 認証タイプで「PAPまたはCHAP」を選択します。
- 入力が完了したら右上の縦に点が3つならんだところをタップします。
- 保存をタップします。
- LINEモバイルのAPN設定が出来ているので(FREETEL等他のAPNを設定したら他のAPN設定が出来ています)作ったAPNをタップして完了です。後は戻るボタンで終わってください。
APN設定と聞くと難しく聞こえるかもしれませんが、実際には簡単なものですので、力を抜いてチャレンジしてください。
ZenFone3 Laserのベンチマーク結果 AntutuBenchmark
ベンチマーク結果とはパソコンやスマホ等の性能を計測したものだと考えてください。数値が大きくなればなるほど性能が優れていることになります。
ZenFone3 Laserのベンチマークを「Antutu Benchmark」というアプリで計測した結果が下記のものとなります。
2回計測して共に約44000という結果に。これが良いのか悪いのか?と言えば普通です。
参考までに他のスマホの数値が下記のものとなります。
他のZenFone3シリーズの結果です。ZenFone3の約3分の2ということで価格的にはこうなるかな?と思います。
バージョンが少し異なりますが、HUAWEIのP9liteの結果が上記となります。ZenFone3 Laserの方が悪い結果に。でもそれほど大きな違いでは無いと個人的には思います。
ZenFone3 Laserのベンチマーク結果はそれほど高いものではありませんが、実際に3万を超えていたらメールやLINE、TwitterにFacebook、Instagram、ネットでの検索がメインなら十分過ぎるほどの性能です。動きの激しいゲームをする時(主に3Dの)には向いてないだけです。
ZenFone3 Laserのカメラ性能
ZenFone3 Laserの最大の特徴はオートフォーカスが速いことです。約0.03秒の高速オートフォーカスが売りなのですが実際の撮影はどうだったか?といえば実際にオートフォーカスは驚くくらいに速いです。また画質に関してはZenFone3と変わらないか少々劣るかな?という印象です。
実際に撮影したものがこちら。
白と黒のコントラストの激しいものをわざと写しました。そこそこ綺麗に撮れていると思います。ブログで商品説明等で使う写真を撮るということであれば十分な画質だと言えます。
また撮影モードはいろいろとあって非常に楽しめます。
オートに始まり、肌を綺麗に見せる美人エフェクトや暗いところでの撮影に向いているローライトモード、タイムシフト撮影等にも対応しており、楽しめるカメラになっています。
また背面のカメラは1200万画素とそれほど画素数が多くないのは逆に評価したいところ。小さい撮影素子で大きすぎる画素数は逆に画質を落とす場合もあるので1200万画素で抑えたことは良いと思います。
ZenFone3LaserとHUAWEI P9liteとの比較
購入のために比較検討されている方も多いので実際に3モデルとも使っての感想と比較です。
左から、ZenFone3・ZenFone3 Laser・P9lite となっています。大きさはこの3つの中で一番大きくなっていますが、他2モデルが液晶5.2インチでZenFone3は5.5インチということを考えると妥当なサイズに収まっていると見た方が良いでしょう。
共に背面に指紋センサーがありますが、反応の良さはZenFone3が1番で次にZenFone3 Laser、最後にP9liteでした。あくまでも僕が使っての実感からとなっています。
ZenFone3シリーズはカメラのレンズが少しだけ飛び出しているのですが、P9liteは飛び出ていません。すっきりとしたスマホが良いということであればP9liteが良いと思います。
ベンチマークは先に書いている通り、ZenFone3 Laserが一番お取りますが、使い方次第で気にするものではありません。
実際に3モデルを使った感想としては、ASUSファンなのでどうしてもZenFoneよりになりますが、P9liteも悪くは無いスマホです。カメラのオートフォーカスの速さが大切なら断然ZenFone3 Laserですがあまり重要視しないのなら、P9liteでもZenFone3 Laserでも良いのかな?とは思います。
個人的には少し高くてもZenFone3を選ぶのが一番良いとは思います。
まとめ・ZenFone3Laserは買いか?買うならどこか?
ZenFone3 Laserを購入しての総合的な評価は3万円前後で購入出来るSIMフリースマホでさっと取り出して撮影をすることが多い人ならおすすめ出来るスマホです。3万円でメモリが4GBもあってこの価格で抑えられているのは素晴らしいと思います。
ただ前モデルのZenFone2 Laserは液晶が5インチで小さめのスマホが欲しかった人には良いモデルでしたが、ZenFone3 Laserは5.5インチの液晶サイズとなっており大きめなスマホとなっているのはどうなのかな?と思いました。
ZenFone3シリーズで最も小さいのはZenFone3ですが、これでも5.2インチでもうひと回り小さい5インチのスマホは日本では需要はかなりあるのでZenFone3 Laserも5インチで出して欲しかったな~というのが個人的な感想であり、おそらくZenFoneシリーズが好きな方であれば賛同してくれることだと思います。
おすすめかどうかで言えば、3万円前後で購入出来るスマホとしてならおすすめであり買いのスマホだと思います。
またauのVoLTEにも対応しており使えるSIMカードの種類も多く(docomo系の格安SIMでもau系の格安SIMでも使える)なっているのが良いところです。
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